私が子どもの頃、「中学生になったら買ってもらうもの」のひとつに万年筆がありました。
ただ、私の場合は、たしか「中一なんちゃら」とかいう学習雑誌を予約すると特典として万年筆がおまけについてくる、というのがあって、それが一番最初に手に入れた1本だったように記憶しています。
大人の筆記用具を手に入れた私は、カートリッジのインクを入れて書く、というのがやたらとうれしくて、当時書いていた日記や詩のノートにもブルーのペンで書き記したものでした。
中学に入ってしばらくたったころ、「緑色のペンで好きな人の名前を百回書いたら、その恋は実る」という、どこから出たのかそんな噂に女の子達は色めきたちました。
ペンのインクをグリーンに入れ替えたのは言うまでもありません。
そして好きな子の名前を百回書いたのですね、そのころは信じていましたからね。
高校に入ってからは、親戚からの入学祝で新しい万年筆をいただきました。
こちらには、ちょっと大人っぽく黒のインクを。
緑色のジンクスは敗れ去った後でしたから。